サイパン島 最後の攻撃
われは信ず
吉田 嘉七
はろばろと数千里よよあし原みづほの国のみたからだ
ひととせを汗にまみれて磨き上げたる 真珠宝石
わだつみの逆巻く潮をのりきりて
いのちに代へて海軍さんの護り来し神のたまもの
敵機の下をころびて雨なすたまの中はひつ
汲みたる水を 飯盒にいれ爆撃ごとに火を消して
去りては又焚きつけつとめて煙出さぬごとく
ねじり鉢巻して焚き上げたるこの味は二つなし
いささかの塩っぱい海水にとぎしたの
(1字不明)も(わが涙までまじりしならじ)
いざ喰らへわが戦友(とも)よ
喰はで死にしわが戦友(とも)よ
これぞこの米の粥ぞ
吉田 嘉七
---------- 当時の私共は小学校5年生、この詩文は、その時の担任の先生が黒板に書いて下さったのを書き写したもの。
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