散歩道から

　　廃屋二件

　

　この家は、ごく近くの通りに面して放置されたまま。

　廃屋になる理由もなさそうな気がしますが、それなりの原因もあるのでしょうか。

　ちょっと勿体ない感じがします。

　

　かつての我が家、ここも随分長く放置されたまま。

　あの頃は、建てれば どんな家でも売れた時代だったような気がしますね。

　かってはそうであっても、現在は、それなりに購入者の目も光っている筈なので、おメガネに適わないとなると、この姿になるのでしょう。

　故郷の廃家と迄はいかない迄も、それなりに愛着を感じる姿です。

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「故郷の廃家」　　

犬童　球渓

一．幾年ふるさと、来てみれば、

　咲く花鳴く鳥、そよぐ風、

　　門辺の小川の、ささやきも、

　　なれにし昔に、変らねど、

　　あれたる我家に、

　　住む人絶えてなく。

二．昔を語るか、そよぐ風、

　　昔をうつすか、澄める水、

　　朝夕かたみに、手をとりて、

　　遊びし友人(ともびと)、いまいずこ、

　　さびしき故郷や、

　　さびしき我家や。

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　 拡大一辺倒で開発が進められた時代も去って、ここ東京都周辺の住宅地帯も落ち着いた風情を示して現在に至っているようです。