サイパン島北端のけわしい山岳地帯の洞窟に立てこもった日本兵は、サイパン島の陥落後も頑強に抵抗を続けた。
アメリカ軍の残敵掃蕩戦によって洞窟を爆破されて、日本兵がフラフラと単身、濛々たる土煙の中より現れた光景である。左手前に米海兵が、この日本兵が抵抗するか投降するかをひそかに監視している。(向かって左上)
この頑強な日本兵は、右手にダイナマイトをたずさえて、用心深くあたりを見回している。彼は投降するどころか、アメリカ兵を見つけ次第、ダイナマイトで殺すつもりだ。海兵隊戦闘写真班オパー軍曹は岩の陰に身を潜めて、息を殺しながら命がけで この希有の写真を撮影した。(向かって左中)
この日本兵は、アメリカ兵の姿を見るや猛然と立ち向かって、ダイナマイトの棒を投げつけようとした。しかしその瞬間に、海兵の小銃は火を吐いて、この日本兵は不発のダイナマイトを固く握ったまま、膝がくずれるように地面に倒れた。悲しいサイパンの末路である。(向かって左下)右は、その拡大。
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この写真を見ての感想
蛇のように執念深くコトの成り行きを凝視する、となると、どうも日本人は草食系のせいで、不得意と云うのか------何と云うのか、白色系人間には到底及びませんね。
とにかく、じーと、相手を見据えながらカメラを持つ姿は、モノ陰で獲物を狙う肉食獣そのものだ、と云えそうですがな〜。
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