2011年4月14日木曜日

小説「破戒」

 
 

 日本では、ご存じかと思いますが、大平洋側にある福島県「勿来(なこそ)の関」、日本海側の山形県「鼠ケ関」、中央にある福島県「白川の関」この三ケ所の関所を結んだラインから外側の、東北方面は、すべて蝦夷(えぞ)地でした。つまり、山形県、福島県の大半、それから北、これら すべてが蝦夷。

 その蝦夷は日本にとって征伐されるべき下等な人種が住む地域だったわけですよ。
 
 征伐する者の長は「征夷大将軍」坂上田村麿呂から始まって、最後の征夷大将軍は 徳川家康一族、と、まあ~~何百年も そう続いていましたね。
 蝦夷の人間は別名「蝦夷(えみし)」と云われていました。悪党でもないのに攻め上られて痛い目に合った不幸な?人間達ですよ。エミシはアイヌと見られた時期もあったと思うのですが、アイヌは ご承知のように温厚な人種です。悪党ではありません。
     
  
 このエミシは戦争中は毛唐(けとう)つまり紅毛の人種に置き換えられました。勿論、米英のアングロサクソンを指す時代でした。

       
 -------------- ともあれ、日本の歴史は いろいろと都合に合わせて架空の?悪党を創り上げて現在に至っているわけですが、それがあってか、は蝦夷(えみし)とは いかなる種族の者を指すのか、最後まで(まあ現在に至るも多分)判らずじまい。
  
  
 ハナシは変わりますが・・・・・。
      
 島崎藤村の「破戒」を読んだ時は、中学時代くらいだったでしょうか 、然し、これは チンプンカンプンで全く理解出来ませんでしたね。


 東北地方に お住まいの方々、勿論 例外はあるでしょうが、どうだったでしょうか?。
 東北は蝦夷地でありながら、破戒での現象?は まず聞いた事はありません・・・ともあれ全く理解出来ずに途中放棄しました。


 蝦夷(えみし)が日本の北東部に現れる悪党呼ばわりされた不幸な者達だったとすれば、破戒に登場する主人公は現実的にノッピキならぬ破滅へと押しやられる、つまり、共々、何か分かりませんが、在ってはならない共通項を持ったハナシのように聞こえましたね。

        
 不思議なのは、ともあれ、前述のように東日本から北へと向っては 「破戒」に類似するハナシは聞いた事が無い----------------どうしてでしょうか。

これが、西日本のどこかで、ちょっとでも それに言及すると、相手さんは、慌ててハナシを閉じてしまう程の濃度の強い反応を見せます。


  東の「蝦夷(えみし)」、西の「“破戒”」、因って立つ基盤は違っているようですが、理由なく 人間としての尊厳を貶めて なおかつ蔑称にて扱われている奇妙さ、それを感じたものでした。

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 wikipediaより ------------ 破戒はかい)とは、聖職者がその属する宗教戒律を破ることである。

 戒律には最大で350戒もの戒律あるが、破戒の対象となるものは、教団の規則である「律」ではなく、五戒八斎戒などの自己の内面を罰する道徳的な「戒」の方であり、特に肉食や女犯を行う事を一般に破戒と指すようである。
 因みに、教団の規則である律を犯した場合には、皆の前で懺悔(布薩)し、犯した罪の内容に応じて罰を受ければそれで済んだ。

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