日の光
おてんとうさまのお使いが
揃って空をたちました。
みちで出逢ったみなみ風
(何しに、どこへ。)とききました。
一人は答へていひました。
(この「明るさ」を地に撒くの、
みんながお仕事できるやう。)
一人はさもさも嬉しさう。
(私はお花を咲かせるの、
世界を楽しくするために。)
一人はやさしく、おとなしく、
(私は清いたましひの、
のぼる反り橋かけるのよ。)
残った一人はさみしさう。
(私は「影」を作るため、
やっぱりいっしょにまいります。)
-------------------------------------------
昼の月
しゃぼん玉みたいな
お月さま
風吹きや、消えそな
お月さま。
いまごろ
どっかのお国では、
砂漠をわたる
旅びとが、
暗い、暗いと
いってましょ。
白いおひるの
お月さま、
なぜなぜ
行ってあげないの。
----------------------------------------
金のお好きな王さま
金のお好きな王さまの
御殿は金になりました。
王さまのお手が触れるとき、
薔薇も残らず金でした。
王さまのお手が抱くときに、
おひめさまさへ、金でした。
王さまのお手のとどくとこ、
世界はみんな金でした。
けれども、けれども、
そのときに
空はやっぱり青でした。
------------------------------------
星とたんぽぽ
青いお空のそこふかく、
海のこいしのそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。
ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。
若い頃、勤務先での事。当時は全国ネットで営業を展開していて、各人、股にかけて日本中を走破していた頃。
前任者からの申し送りがあって、あの地域での宿泊は仙崎に限るとの事でしたね。
そんな事で数年間、仙崎との縁が続きました。
・・・・そうとは申せ前任者からの申し送り事項には「金子みすず」の名はありませんでしたねえ。
結局、数年間、みすずの名も知らず仙崎に居を構えて あそこ一帯でバリバリ仕事を続けました。
結局、みすずの名を知ったのは、後年、家内が手にしていた「 みすず全集 」を見てからではなかったかな。
.....そんなもんでしたよ。
----------------------------
海の魚はかはいそう
朝焼け小焼けだ
大漁だ
大羽いわしの
大漁だ
浜は祭のようだけど
海の中では何万の
いわしのとむらいするだろう
0 件のコメント:
コメントを投稿