紀渻子(きせいし)、王のために闘鶏(とうけい)を養う。
十日にして、問う、「鶏すでにするか」。
曰く,「いまだし。まさに虚憍(きょうきょう)にして気を恃(たの)む」。
十日にしてまた問う。
曰く、「いまだし。なお嚮景(きょうえい)に応ず」。
十日にしてまた問う。
曰く、「いまだし。なお疾視(しっし)して気を盛んにす」。
十日にしてまた問う。
曰く、「幾(ちか)し。鶏、鳴くものありといえども、すでに変ずることなし。
これを望むに木鶏に似たり。その徳全(まった)し。異鶏(いけい)あえて応ずるものなく、返り去らん」。
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「われ、いまだ木鶏たりえず!」。第35代横綱双葉山が3年ぶり70戦目にして敗れた昭和14年の1月場所、4日目の夜に恩師・安岡正篤氏に打った電報文
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