地球は東向きに自転している。そのため、低緯度の地点から高緯度の地点に向かって運動している物体には東向き、逆に高緯度の地点から低緯度の地点に向かって運動している物体には西向きの力が働く。北半球では右向き、南半球では左向きの力が働くとも言えるが、緯線に沿って運動している物体には働かない。北極点上空から日本上空へ向かおうとする人工衛星を想像されたい。人工衛星は直進するが、地球は自転しているため、地上にいる観測者には、衛星がアジア大陸方面へ逸れていくように見える。 台風が北半球で反時計回りの渦を巻くのは、風が低気圧中心に向かって進む際にコリオリの力を受けるためである。
また、大気だけでなく、海流の運動もコリオリの力の影響を受けている。
北半球において真北に撃った砲弾が、標的よりもわずかに東(右)にずれることは昔から知られていることである。このように、大砲やロケット、1000m近い長距離での狙撃などの軌道計算はコリオリの力での補正が必要である。
地球が(ほぼ)球体のため、コリオリの力の大きさは緯度によって異なる。
なお、トイレや浴槽で水を流した際の渦の向きはコリオリの力と関係ない。北半球では左回り、南半球で右回りになるというのは誤りである。なぜなら、渦の規模があまりにも小さいためにコリオリの力はほとんど働かないからある。トイレや浴槽での渦の向きは、栓を抜いた瞬間の渦の向きや栓や水槽の形などで決まる。同様に、人が投げた球がコリオリの力によって勝手に曲がることはない。人が投げる球の飛距離程度では、コリオリの力はほとんど無視できる。
Wikipediaより
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