2011年1月5日水曜日

比叡山延暦寺-2

 比叡山と高野山の違い

 延暦寺に来てすぐ気がついた事は、高野山と違って、この地には 墓 がない事である。高野山には十数万とも云われる墓が建立されており、高野山一帯が巨大な墓地になっていて、凄い景観を呈しているが、比叡山にはその光景は見当たらない。

 比叡山延暦寺は、東塔、西塔、横川、の三塔からなり、それぞれ中心となる堂宇(中堂)と、それに付随する諸堂があるが、言わば、それだけの規模である。一方 高野山金剛峰寺の場合は、金剛峰寺付随の諸堂に加えて、かなりの数の真言宗寺院が軒を並べて建立されている。

 高野山では朱色の根本大塔(多宝塔)が建物の主役を果たしており、その円形のイメージが強い印象を与えて、なお又、それを補佐するように その他の多宝塔の朱色の建物が多く建てられている。比叡山の場合は、根本如法堂一棟があるのみで、それは全体としては脇役のイメージにすぎない。

 延暦寺では、何故か、物事を最澄と空海の対比で捕えようとしている傾向がある。それが物事の理解にプラスになるかマイナスになるのかは 判らない。
  高野山では最澄を意識して理解しようとする気持ちは、少なくとも無かったし、有ったとしても殆ど憶えてはいない。それだけ問題外だったわけだ。
  以上、これは「あくまでも一般見学者の一人としての印象で、それ以上のものではない。

 これは、結局、高野山に最初に参詣し、比叡山を二番目に選んでしまったためによるものかも知れない。

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