シューベルト「冬の旅」から、
「辻音楽士」『ライエルマン』
http://www.youtube.com/watch?v=LD1TarJcqD4
辻音楽師 Der Leiermann [編集]村はずれで一人の年老いた辻音楽師と出会う。虚ろな眼で、ライアー(ハーディ・ガーディ)を凍える指で懸命に回している。聴く者もなく、銭入れの皿も空のまま。しかし周りに関心を示さず、ただ自分ができることを、いつまでも続けている。若者は自分と同じ境遇に置かれた孤独な人間と出会い、僅かな希望を見出す。『老人よ、お前についていこうか、僕の歌に合わせてライアーを回してくれるかい?』という問いかけで全曲を閉じる。全曲を通じて空虚五度が、オスティナートとして一貫して奏される。ライアーの正確な描写であると同時に、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが指摘するように、語らないことによって多くを語る音楽である。この虚無の表現はおおよそ他の作曲家にはなしえない、究極的な音楽表現である(ディースカウはこれに関連して、これに類似する音楽は、世界中を探しても、恐らく日本の能楽以外にはないのではないか、と述べている。)。
24. Der Leiermann
24.辻音楽師
Drüben hinterm Dorfe steht ein Leiermann
Und mit starren Fingern dreht er, was er kann.
Barfuß auf dem Eise wankt er hin und her
Und sein kleiner Teller bleibt ihm immer leer.
Keiner mag ihn hören, keiner sieht ihn an,
Und die Hunde knurren um den alten Mann.
Und er läßt es gehen alles, wie es will,
Dreht und seine Leier steht ihm nimmer still.
Wunderlicher Alter, soll ich mit dir geh'n?
Willst zu meinen Liedern deine Leier dreh'n?
村外れに一人の辻音楽師が立っている.
こわばった指で,弾けるだけのものを回している.
氷の上で,右へ左へと裸足の足を踏む.
そして,彼の小さな皿は空のままだ.
誰も彼を聴こうともしないし,見ようともしない.
犬たちがその周りを嗅ぎまわる.
そして,彼はそれをなすがままにしている.
回しつづける.
ハーディー・ガーディーは止まらない.
不思議な老人よ,
お前のお供にしてくれるか?
私の歌にあわせて,お前はハーディー・ガーディーを鳴らしてくれるか?
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この曲もさる事ながら、検索からですが、借用した “ 絵 ” が いいですよなあ〜〜。
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