『草上の昼食』と『オランピア』はいずれも激しいスキャンダルを巻き起こした作品として知られる。『草上の昼食』では、戸外にいる正装の男性と裸体の女性を描いたことから、不道徳であるとして物議をかもした。また、『オランピア』に描かれた裸体の女性は、部屋の雰囲気や道具立てなどから、明かに当時のフランスの娼婦であることがわかり、それが当時の人々の反感を買った。
西洋絵画史において裸婦像は数多く描かれてきたが、それらはあくまでもただの「裸婦」ではなく、ヴィーナス、ディアナなど神話の世界の「女神」たちの姿を描いたものであった。あるいは寝室や浴室など、描かれた女性が裸でいる事が自然なシチュエーションを選んで描いていた。しかし『草上の昼食』は着衣の男性と全裸の女性の組み合わせという明らかに不自然なシチュエーションを選んだ事、そして『オランピア』では娼婦を描いたため、「不道徳」だとされたのである。しかし、マネの絵画の抱える問題は、そのような社会的なものに留まらず、むしろ造形的な問題へと発展する。
----------- 以上検索から----------
載せたのが「草上の昼食」と「オランピア」。
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